私はこれまで「ひとつの仕事を長く続けられない」ことに大きなコンプレックスを抱えてきました。周囲の人たちが同じ職場でキャリアを積み上げていく姿を見るたびに、どうして私は続かないのだろうと自分を責めていました。
環境や人間関係に敏感なHSPやエンパスの気質もあり、頑張っていても知らず知らずのうちに心と体が疲れ果ててしまい、やむを得ず離れることになります。それを「根気がない」「我慢が足りない」と周囲から思われるのではないかと怖くなり、ますます自分に価値がないように感じてしまったのです。
マルチポテンシャライトという生き方
しかし、そのコンプレックスは“マルチ・ポテンシャライト”を知り解消されることとなります。学校を卒業したら就職し、ひとつの仕事を長く続けることが当たり前という価値観に縛られ、それができない自分に劣等感を抱いていましたが、その特性は決して欠点ではなく「“マルチ・ポテンシャライト”という才能なのだ」と知りました。
マルチポテンシャライトとは、ひとつの分野に縛られず、いくつもの分野に興味を持ち、次々と経験を重ねていける人のことを指します。視野が広く、好奇心が旺盛で、環境が変わっても柔軟に適応できる力を持っているのです。エミリー・ワプニックのTEDトークと著書「好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」により広く知られるようになりました。

HSPがキャリアを積めない理由は弱点ではなく才能
私自身、振り返ると音楽、教育、カウンセリング、介護、癒し、そして美容に至るまで、さまざまな分野の仕事や学びに関わってきました。パワハラを受け泣く泣く辞めたこともあれば、止むを得ず離職しなければならなくなったこともありました。ある程度仕事ができるようになると飽きてしまいモチベーションを維持することに困難さを感じることもありました。
違うジャンルの仕事を始めて周りの人たちに驚かれ、仕事の選び方に一貫性が無いように思われたりもしましたが、次々に新しいことも興味が芽生えてしまうのです。音楽の先生になるのが夢だった、カウンセラーになりたいと思った時期もあった、介護にも興味がある、というように。結局どれも叶えてきており、今になって思えばその一つ一つの経験が私の中で確かに生きています。
たとえば、音楽を学んできたことは「音が心を浄化する力」を教えてくれました。カウンセリングや教育の現場に立った経験は「人の感情の奥にある声を聴くことの大切さ」を教えてくれました。介護の時間は「命と向き合う尊さ」を、そして美容や癒しの分野は「外見を整えることが心の浄化につながること」を教えてくれました。

エンパスが抱えるコンプレックスを強みに変える
その時その時は散らばった点のように見えていた経験も、振り返ると一本の線でつながっていて、すべてが「心と体を軽くし、浄化する」知恵となっているのだと感じます。途中でやめてしまったからこそ、得られた気づきもある。未完成のままだからこそ、学びが深まることもあるのです。
HSPやエンパスである私たちは、他人の気持ちや空気に敏感すぎて疲れてしまうことがあります。けれど、その繊細さは同時に「癒し」や「浄化」のエネルギーに変えていくことができます。敏感に感じとれるからこそ、痛みや苦しみを理解し、やさしい言葉を届けられる。多様な経験を重ねてきたからこそ、違う視点を持って考えることができます。
以前の私は「完璧でなければ価値がない」と思い込んでいました。けれど今は、むしろ「不完全だからこそ、人は人を癒せる」と信じています。人は弱さや不完全さを通してつながり合うものです。そう気づいたとき、心の奥に積もっていた自己否定が少しずつ溶け、浄化されていくように感じました。

マルチ・ポテンシャライトとして複数の才能を生かす
絵画、彫刻、科学、数学、天文学と多岐に渡る分野で才能を発揮したレオナルド・ダ・ヴィンチや、別に仕事を持ちながら相対性理論を発見したアインシュタイン。俳優、お笑いタレント、画家、書家、ヨガ実践家の片岡鶴太郎もマルチ・ポテンシャライトと言えます。
もし今、あなたが「続けられなかったこと」や「人と違う感性」に悩んでいるのだとしたら、それもまたあなたの人生に必要な経験なのかもしれません。むしろ、それがあなたの個性であり、才能なのです。その経験や感受性はあなたを支え、癒し、浄化していく光になるはずです。そしてあなたに合った働き方を見つける鍵となるでしょう。

日常の中でできる小さな浄化のヒント
- 朝、窓を開けて新鮮な空気を吸い込み、深呼吸をすること。
- 夜はお風呂でお湯にゆったり浸かりながら、「今日の疲れを水と一緒に流す」とイメージすること。
- お気に入りの音楽や香りに包まれて、ほんの5分間目を閉じること。

どれも特別な準備は必要なく、簡単にできる浄化の方法です。小さな習慣の積み重ねが、やがて大きな心の軽さを生み出します。どうかあなたの日常の中にも、無理のない「浄化の時間」を取り入れてみてください。



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